【4月20日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は19日、スペースシャトル「エンデバー(Endeavour)」最後の打ち上げを今月29日に行うと発表した。

 米国人宇宙飛行士5人とイタリア人のロベルト・ビットーリ(Roberto Vittori)飛行士の6人を乗せて国際宇宙ステーション(ISS)に向かう。

 船長は、1月に米アリゾナ(Arizona)州で起きた銃乱射事件で重傷を負ったガブリエル・ギフォーズ(Gabrielle Giffords)米下院議員の夫であるマーク・ケリー(Mark Kelly)飛行士が務める。頭に銃弾を受けたギフォーズ議員は療養中だが、打ち上げには立ち会う見込みだと言う。

 29日は英国のウィリアム王子(Prince William)とケイト・ミドルトン(Kate Middleton)さんの結婚式の日。会見で報道陣から日程を合わせたのかという質問を受けたNASAのビル・ゲルステンマイアー(Bill Gerstenmaier)長官補(宇宙オペレーション担当)は「正直に言ってノーだ。打ち上げ日程を変更した際に、婚礼の日がいつかは意識していなかった」と述べた。エンデバーの打ち上げは当初19日を予定していたが、延期されていた。

 ゲルステンマイアー氏は、日程が重なっていることを指摘する電話を受けたと述べたが、誰がかけてきたかについては触れなかった。そして、結婚式のことを全く考えなかったわけではないが、NASAは常に、技術的問題や天候といったさまざまな制約を多角的に考慮して打ち上げ日程を決定していると説明した。

 スペースシャトル計画は、今回のエンデバーに次ぐ6月の「アトランティス(Atlantis)」の最後の打ち上げをもって全計画が幕を閉じる。(c)AFP