【4月20日 AFP】米中央情報局(Central Intelligence AgencyCIA)は19日、現在まで機密扱いとなってきた中で最も古い第一次世界大戦時代の文書6点を公開した。中にはスパイが使う「消えるインク」の製造法なども含まれていた。

 文書は1917~18年にかけてのもので機密度が高く、CIAでは1976年に情報公開しないことを決定していた。レオン・パネッタ(Leon Panetta)CIA長官は声明で「これらの文書は1世紀近く機密にされてきたが、テクノロジーの発展を受けて公開することが可能となった」と述べた。どのような過程を経て公開につながったのかについてまでは明らかにしていない。

 CIAによると今回の6点は第一次世界大戦時代の文書でいまだ機密となっていた最後のものとみられる。スパイ用インクとして、硫酸鉄とシアン化カリウムを合わせるものやインクにコメデンプンと水を混ぜたものなどが挙げられており、消えるインクで書いた文字を読めるようにするには、ヨウ素酸カリウムと酒石酸を混ぜた水をかける必要があるという。また1918年6月14日付けのメモには、ドイツが使っていたあぶり出しインクの製造法が、フランス語で書かれている。

 CIAは2010年度、計110万ページ以上にわたる機密文書を公開した。公開された文書はCIAのウェブサイト「CIA.gov」、またはメリーランド(Maryland)州カレッジパーク(College Park)にある米国立公文書館(National Archives)にある、公開されたCIA文書のデータベース「CIA Records Search ToolCREST」で閲覧できるようになるという。(c)AFP

【参考】米中央情報局(CIA)のサイト(英語)