【3月24日 AFP】アルゼンチン南部のパタゴニア(Patagonia)の山中で最近発掘された新種の恐竜の化石について、古生物学者らは、竜脚類の進化における「ミッシングリンク」だと指摘している。

 草食で、首と尾が長い竜脚類は、約1億7000万年前に地球上をかっ歩していた地球史上最大の陸上動物であり、ディプロドクス、ブラキオサウルス、ブロントメルスなどがこの仲間に入る。

 古生物学者らは、今回発見された新種恐竜「Leonerasaurus Taquetransis」が、竜脚類と古竜脚類の「つなぎ」の部分にあたるのではないかと考えている。古竜脚類は、巨大化した竜脚類の祖先にあたり、三畳紀(2億4800万~2億500万年前)に生息していた。セロサウルスやプラテオサウルスがこの仲間に入る。 

 化石を発掘したエヒディオ・フェルグリオ恐竜博物館(Egidio Feruglio Museum of Paleontology)のディエゴ・ポル(Diego Pol)氏によると、Leonerasaurusの体長はわずか3メートルで、竜脚類の約1000万年前に生きていたと推定される。

 ポル氏は、「Leonerasaurusは非常に原始的な種。竜脚類の起源と進化の過程についてさまざまな情報を与えてくれる」と話した。

 なお、Leonerasaurusの化石は、頭部と尾の一部が見つかっていない。この化石の発見に関するポル氏らの論文は、オンライン科学誌「PLoS ONE」1月号に掲載されている。(c)AFP