【3月4日 AFP】馬たちの祖先はフルーツを食べていた――。馬の歯の化石を調べたニューヨーク工科大学(New York Institute of Technology)の研究者たちが3日、米科学誌サイエンス(Science)にこのような研究結果を発表した。

 研究者たちは絶滅した70種の馬、6500頭の歯の化石を調べ、そのデータを北アメリカの気候変動の歴史と照らし合わせ、食べていた餌を推定した。その結果、もっとも古い約5550万年前の馬はフルーツを食べていたとみられることが分かった。

 その後、草原が増えるにつれて馬の歯は大型化した。土やほこりが付着した草も噛んで食べられるように、臼歯が大型化し丈夫になったためとみられるという。このような歯の化石には、現代のウマやシマウマの歯に見られるようなすり減った跡があった。

 歯の特徴の変化は、餌が変ったとみられる時期から100万年以上遅れて現れていたことも分かった。この研究は、現在の馬の歯が大きいのは、生存の可能性を高めるために環境に適応した結果である可能性があることを示している。(c)AFP