【2010年末特集】科学分野における業績トップ10、サイエンス誌
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【12月28日 AFP】米科学誌サイエンス(Science)は16日、科学分野で2010年に最も画期的な成果をあげた研究のトップ10を発表し、第1位に米カリフォルニア大学サンタバーバラ校(University of California, Santa Barbara)の研究チームが開発した「量子装置」を選んだ。
この量子装置は極小の半導体製の金属パドル。研究チームは、これを量子力学に基づく手法で、「小さく大きな」振動を同時に発生させることに成功した。量子運動は通常、分子、原子、亜原子粒子にしか認められず、人為的な物体により量子運動の存在が示されたのは初めて。
このほか、2010年の画期的な業績として、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を作製する合成RNA(リボ核酸)を用いた再プログラミング法も選ばれた。この手法によれば、再プログラミングの効率は従来の100倍向上し、治療における安全性も高いという。
さらに、ネアンデルタール人の化石のゲノム(全遺伝情報)を解読して現生人類との比較を初めて可能にした研究や、HIV感染予防において膣用ジェルと経口錠剤による感染率の減少を示した臨床試験研究などがランクインした。(c)AFP/Kerry Sheridan
この量子装置は極小の半導体製の金属パドル。研究チームは、これを量子力学に基づく手法で、「小さく大きな」振動を同時に発生させることに成功した。量子運動は通常、分子、原子、亜原子粒子にしか認められず、人為的な物体により量子運動の存在が示されたのは初めて。
このほか、2010年の画期的な業績として、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を作製する合成RNA(リボ核酸)を用いた再プログラミング法も選ばれた。この手法によれば、再プログラミングの効率は従来の100倍向上し、治療における安全性も高いという。
さらに、ネアンデルタール人の化石のゲノム(全遺伝情報)を解読して現生人類との比較を初めて可能にした研究や、HIV感染予防において膣用ジェルと経口錠剤による感染率の減少を示した臨床試験研究などがランクインした。(c)AFP/Kerry Sheridan