【11月16日 AFP】宇宙航空研究開発機構(Japan Aerospace Exploration AgencyJAXA)は16日、小惑星探査機「はやぶさ」のカプセルから回収された微粒子1500個を電子顕微鏡で分析した結果、ほぼ全てが小惑星「イトカワ」のものだと確認したと発表した。

 小惑星の物質が得られたのは世界で初めて。科学者らは、46億年前の太陽系誕生の秘密が明らかになるのではないかと期待を寄せている。地球上の物質は圧力や熱によって変質を受けているが、小惑星の微粒子には、太陽系ができたころの物質がそのままの状態で含まれているとみられている。

 2003年に打ち上げられた「はやぶさ」は、地球から太陽までの距離の倍以上、3億キロメートルの彼方にある小惑星「イトカワ」に2005年に着陸し、ことし6月に地球に帰還。ミッション中に技術的なトラブルが起きたこともあり、回収された微粒子が小惑星由来のものなのか慎重に分析が進められていた。(c)AFP