【10月7日 AFP】2010年のノーベル化学賞(Nobel Chemistry Prize)受賞者となった北海道大学の鈴木章(Akira Suzuki)名誉教授と米パデュー大(Purdue University)の根岸英一(Ei-ichi Negishi)特別教授は6日、それぞれ記者会見を開き、心境を語った。

 北大で記者会見した鈴木氏は、「図らずも、このような名誉ある賞を受賞することができて、非常にうれしく思う」と述べ、受賞は「ひとえに学生諸君そして共同研究者の皆さんの協力のたまもの」と、感謝の念を口にした。

 「日本のような資源の何もない国、人と、その人の努力によってできる知識、それしかない国では、特に理科系の発展というのは非常に重要」「若い人たちのために役に立つような仕事を続けていきたい」(鈴木氏)

 一方の根岸氏も、スウェーデン王立科学アカデミー(Royal Swedish Academy of Sciences)の電話インタビューで、「とてもうれしい。(賞のことを)考えていなかったと言えば、嘘になる」と喜びを語った。

 鈴木氏と根岸氏、そして米デラウェア大学(University of Delaware)のリチャード・ヘック(Richard Heck)教授の3人は同日、「パラジウム触媒によるクロスカップリング」技術の開発でノーベル化学賞を同時受賞した。(c)AFP
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