【8月26日 AFP】欧州合同原子核研究所(European Organisation for Nuclear ResearchCERN)の財務特別委員会が25日開かれ、参加国はCERNの2011~2015年予算から3億4300万スイスフラン(約280億円)を削減する案で合意した。同研究所広報担当が同日明らかにした。予算削減により、世界最大の粒子加速器の実験に影響が出る恐れがあると研究所関係者らは警告している。

 CERNのロルフ・ホイヤー(Rolf Heur)所長は当初、約50億スイスフラン(約4120億円)の予算を要望していたが、6月に否決されていた。今回の削減額は、予算の約6.9パーセントにあたる。

 研究所の負債を圧縮するため、同期予算からさらに1億3500万スイスフラン(約111億円)が削減される。

 CERNは人員削減はせず、「大型ハドロン衝突型加速器(Large Hadron ColliderLHC)」の実験にも影響が出ないよう努力するとしている。

 今回の予算削減案は9月16日、欧州20か国が参加して開かれるCERN委員会で決定する。(c)AFP/Peter Capella