【8月10日 AFP】ヒトと海綿の遺伝子は、ほぼ70%が共通しているとの論文を、オーストラリアの研究者が率いる国際研究チームが4日の英科学誌ネイチャー(Nature)電子版に発表した。

 豪クイーンズランド大(University of Queensland)のバーナード・デグナン(Bernard Degnan)氏らは5年かけて世界遺産に登録されている豪グレートバリアリーフ(Great Barrier Reef)の海綿の遺伝子の塩基配列を解読した。その結果、がんなどの病気と関係のある遺伝子など多数の遺伝子が人間と共通していることが分かった。

 デグナン氏は今回の発見について「さまざまな謎を解明する鍵になるだろう」と語り、海綿の幹細胞遺伝子の研究がヒトの幹細胞の理解を深めるだけでなく、病気治療にも応用できるかもしれないと期待している。(c)AFP