【7月20日 AFP】軍事偵察などの用途に設計された太陽光発電で飛ぶ超軽量の無人航空機が、7日間連続飛行の記録を達成した。製造元の英防衛機器キネティック(QinetiQ)が16日発表した。

 キネティックの無人航空機「ゼファー(Zephyr)」は全長22.5メートル、重量はわずか50キログラム。米アリゾナ(Arizona)州の米軍試験場で7日間の連続飛行に成功した。このままさらに7日間飛行を続けることも可能だという。

 今回の記録は、2008年に非公式ではあるが同機が達成した無人連続飛行記録の82時間より2倍以上長い。ゼファーが着陸した時点で公式に記録達成となる。

 キネティックは声明で、「現在の目標はさらに1週間の飛行を続け、ゼファーが数日単位ではなく数か月単位の持続的な監視能力を低コストで提供することのできる、世界で初めて永久に空を飛ぶ航空機であることを証明することだ」と述べた。今後見込まれる用途としては、「国防、安全保障、商業利用などに幅広く応じる地上観測や通信中継」などがあるとした。

 ゼファーの最新モデルは炭素繊維製で、前モデルよりもサイズが約50%大きくなり、より多くのバッテリーを搭載することが可能になった。バッテリーは太陽光発電で充電され、夜間飛行も可能。(c)AFP