彗星探査機ロゼッタ、小惑星「ルテティア」へのフライバイ成功
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【7月11日 AFP】欧州宇宙機関(European Space Agency、ESA)の彗星(すいせい)探査機「ロゼッタ(Rosetta)」は10日、小惑星ルテティア(Lutetia)へのフライバイ(天体への接近通過)に成功した。ESAが発表した。地球への衝突回避に寄与すると期待している。
火星軌道と金星軌道の間にある小惑星帯を時速4万7800キロで飛行するロゼッタは、直径134キロのじゃがいものような形をした小惑星ルテティアから約3200キロの距離まで接近した。
ESAは「フライバイは完璧な成功を収めた。24時間前には『遠い他人』だったルテティアが、今では『親友』になった」との声明を発表した。
ロゼッタに搭載されている撮像システム「オシリス(OSIRIS)」の責任者、独マックス・プランク研究所(Max Planck Institute)のオルガー・シークス(Holger Sierks)氏は、ルテティアのクレーターなどの詳細をとらえた400を越える「空想的画像」が撮影されたと語った。
今回のフライバイの目的はルテティアの質量を計測し、密度を算出することにある。地球と衝突の恐れのある軌道に小惑星が入った場合、衝突回避のためその軌道を変えるか、小惑星自体を爆破するかを判断する上で密度を知っておくことは重要だという。
ロゼッタは2014年、地球から6億7500キロ離れたチュリュモフ・ゲラシメンコ(Churyumov-Gerasimenko)彗星に着陸機を投下する予定。惑星も存在していなかった約45億年前の太陽系誕生当時にまで起源をさかのぼる小惑星や彗星の謎の解明を目指している。(c)AFP
【図解】彗星探査機「ロゼッタ」、小惑星ルテティアに接近
火星軌道と金星軌道の間にある小惑星帯を時速4万7800キロで飛行するロゼッタは、直径134キロのじゃがいものような形をした小惑星ルテティアから約3200キロの距離まで接近した。
ESAは「フライバイは完璧な成功を収めた。24時間前には『遠い他人』だったルテティアが、今では『親友』になった」との声明を発表した。
ロゼッタに搭載されている撮像システム「オシリス(OSIRIS)」の責任者、独マックス・プランク研究所(Max Planck Institute)のオルガー・シークス(Holger Sierks)氏は、ルテティアのクレーターなどの詳細をとらえた400を越える「空想的画像」が撮影されたと語った。
今回のフライバイの目的はルテティアの質量を計測し、密度を算出することにある。地球と衝突の恐れのある軌道に小惑星が入った場合、衝突回避のためその軌道を変えるか、小惑星自体を爆破するかを判断する上で密度を知っておくことは重要だという。
ロゼッタは2014年、地球から6億7500キロ離れたチュリュモフ・ゲラシメンコ(Churyumov-Gerasimenko)彗星に着陸機を投下する予定。惑星も存在していなかった約45億年前の太陽系誕生当時にまで起源をさかのぼる小惑星や彗星の謎の解明を目指している。(c)AFP
【図解】彗星探査機「ロゼッタ」、小惑星ルテティアに接近