【6月17日 AFP】欧州宇宙機関(ESA)は16日、今月初めに木星表面で確認された一筋の光について、ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope)が謎を解明してくれる可能性があるとの見方を示した。

 3日に観測されたこの光は世界中の天文学者らを騒然とさせ、一部の学者はいん石の衝突によるものと推測した。 

 そこでハッブルが7日、木星に向けられ、紫外線と光学カメラによる表面の分析が行われたが、衝突を示す黒いしみは大気中に認められなかったという。

 ESAは声明で、「物体は雲に突入してはいないし爆発もしていない。もしそうなら、爆発による黒いすす状の残がいが雲の上に降りそそいだはずだ」と説明している。

 そのため、物体は木星に向かっていたが上層大気で燃え尽きたと考えるのが最適だという。この物体は燃焼に耐え、大気を深く貫くほど大きくなかったと推定されるという。(c)AFP