【6月14日 AFP】写真は米航空宇宙局(NASA)の火星探査機「マーズ・リコネサンス・オービター(Mars Reconnaissance OrbiterMRO)」が11日、高解像度カメラ「HiRISE」でとらえた火星北半球、中緯度にある衝突クレーターの西側壁面部で、くぼみや溝、堆積物から成るエプロンなどによる小峡谷が観察できる。

 火星の中緯度にあるほかのクレータでも同様の地形が確認されているが、こうした谷ができあがった原因については、水流によるという説から、液体二酸化炭素あるいは粒子の流れによって生み出されたなどいくつかの説があり、論争の的となっている。

 注目されるのは、クレーターの中や周囲の地形が氷を多く含んでいることが発見された点で、水によってできた溝だという説に信ぴょう性を与えている。また最も目立つ扇形の地形は、地下の氷が昇華したことで地表が陥没したと解釈されている。(c)AFP