原子レベルの大きさ、世界最小のトランジスタ開発 豪大など
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【5月26日 AFP】オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学(University of New South Wales)量子コンピューターテクノロジーセンター(Centre for Quantum Computer Technology、CQCT)と米ウィスコンシン大学マディソン校(University of Wisconsin-Madison)のオーストラリア人科学者らは24日、原子7個分の大きさの世界最小のトランジスタを発表した。このトランジスタの開発により、マイクロチップの大きさがさらに小さくなり、コンピューターの処理速度も格段に高まる可能性がある。
トランジスタは1メートルの40億分の1にあたる原子7個分の大きさで、シリコン結晶1個に埋め込まれており、両大学の科学者チームが特殊な顕微鏡で原子を操作して作った。数十億個のトランジスターが入っているマイクロチップの大きさを100分の1以下まで確実に小さくできる上、処理速度も「飛躍的に」高めることができるという。このトランジスタによって、既存のコンピューター機器の数百万倍の速さで計算できる「量子コンピューター」の実現に向けて第一歩が踏み出されることになった。
研究を指導したCQCTのミシェル・シモンズ(Michelle Simmons)教授は、「従来のコンピューターでは宇宙が誕生してからの時間よりも時間がかかってしまうような問題を解くことができるようになる」と話し、さまざまな可能性を想定して膨大な数字を分析する暗号解読、金融取引、天気予測などに、量子コンピューターの技術を利用できる可能性があると述べた。
「オーストラリアでは1949年に初めてのコンピューターが作動した。部屋いっぱいの大きさのあったコンピューターも、両手で持てるようになった。今日のコンピューターは片手で持ち運べる上、その部品の大半は髪の毛の1000分の1以下の大きさだ。いま披露したばかりの電子機器は、原子数個分の大きさに作ってシリコンに埋められた世界初の電子機器だ」(シモンズ氏)
シモンズ氏によると、超小型トランジスター技術の商用化には約5年ほどかかるという。同氏の研究チームは世界初の超高速処理が可能な量子コンピューター開発に取り組んでおり、その大きさは現在のマイクロチップほどの大きさになる見込み。(c)AFP
トランジスタは1メートルの40億分の1にあたる原子7個分の大きさで、シリコン結晶1個に埋め込まれており、両大学の科学者チームが特殊な顕微鏡で原子を操作して作った。数十億個のトランジスターが入っているマイクロチップの大きさを100分の1以下まで確実に小さくできる上、処理速度も「飛躍的に」高めることができるという。このトランジスタによって、既存のコンピューター機器の数百万倍の速さで計算できる「量子コンピューター」の実現に向けて第一歩が踏み出されることになった。
研究を指導したCQCTのミシェル・シモンズ(Michelle Simmons)教授は、「従来のコンピューターでは宇宙が誕生してからの時間よりも時間がかかってしまうような問題を解くことができるようになる」と話し、さまざまな可能性を想定して膨大な数字を分析する暗号解読、金融取引、天気予測などに、量子コンピューターの技術を利用できる可能性があると述べた。
「オーストラリアでは1949年に初めてのコンピューターが作動した。部屋いっぱいの大きさのあったコンピューターも、両手で持てるようになった。今日のコンピューターは片手で持ち運べる上、その部品の大半は髪の毛の1000分の1以下の大きさだ。いま披露したばかりの電子機器は、原子数個分の大きさに作ってシリコンに埋められた世界初の電子機器だ」(シモンズ氏)
シモンズ氏によると、超小型トランジスター技術の商用化には約5年ほどかかるという。同氏の研究チームは世界初の超高速処理が可能な量子コンピューター開発に取り組んでおり、その大きさは現在のマイクロチップほどの大きさになる見込み。(c)AFP