新型の超新星を発見、ネイチャー
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【5月21日 AFP】大量のカルシウムを噴出し、従来の超新星の分類に当てはまらない新しいタイプの超新星が発見されたとする2つの論文が、19日の英科学誌「ネイチャー(Nature)」に発表された。
この星は、2005年1月にNGC 1032銀河付近で発見された「SN 2005E」。
これまで、超新星はその発生要因により2つに分類されている。「Ia型」は質量降着している白色わい星が不安定になり、熱核爆発を起こすことで、「II、Ib、Ic 型」は高温・大質量の核が重力崩壊することで発生すると考えられている。
だがSN 2005Eの場合、どちらにも当てはまらないことが明らかになった。
SN 2005Eは、Ia型のように白色わい星から生じているように見えるが、約1億1100万年前に起こった爆発で大量のカルシウムおよびチタニウムが放出されたことは、Ia型の組成物質である炭素と酸素ではなくヘリウムが関与して核反応が起こったことを明確に示している。
一方で、この付近に新しい星が1個もないこと、爆発で放出された物質が比較的少量であったことは、II型の特徴とも合致しない。
カリフォルニア大学バークレー校(University of California at Berkeley)の教授で一方の論文を共同執筆したアレックス・フィリッペンコ(Alex Filippenko)氏は、「SN 2005Eなどのカルシウム豊富な超新星は、それ自体が独立した分類というよりは、従来の分類の下位にあたると考えられるかもしれない」と指摘している。(c)AFP/Marlowe Hood
この星は、2005年1月にNGC 1032銀河付近で発見された「SN 2005E」。
これまで、超新星はその発生要因により2つに分類されている。「Ia型」は質量降着している白色わい星が不安定になり、熱核爆発を起こすことで、「II、Ib、Ic 型」は高温・大質量の核が重力崩壊することで発生すると考えられている。
だがSN 2005Eの場合、どちらにも当てはまらないことが明らかになった。
SN 2005Eは、Ia型のように白色わい星から生じているように見えるが、約1億1100万年前に起こった爆発で大量のカルシウムおよびチタニウムが放出されたことは、Ia型の組成物質である炭素と酸素ではなくヘリウムが関与して核反応が起こったことを明確に示している。
一方で、この付近に新しい星が1個もないこと、爆発で放出された物質が比較的少量であったことは、II型の特徴とも合致しない。
カリフォルニア大学バークレー校(University of California at Berkeley)の教授で一方の論文を共同執筆したアレックス・フィリッペンコ(Alex Filippenko)氏は、「SN 2005Eなどのカルシウム豊富な超新星は、それ自体が独立した分類というよりは、従来の分類の下位にあたると考えられるかもしれない」と指摘している。(c)AFP/Marlowe Hood