【3月23日 AFP】民間宇宙旅行の商業化を目指すヴァージン・ギャラクティック(Virgin Galactic)は22日、米カリフォルニア(California)州で宇宙旅客機「スペースシップ・ツー(SpaceshipTwoSS2)」の初の試験飛行を行った。

 同社のリチャード・ブランソン(Richard Branson)社長が発案した6人乗りのスペースシップ・ツーの1号機「VSSエンタープライズ(VSS Enterprise)」は、母船の「ホワイトナイト・ツー(White Knight TwoWK2)」から吊り下げられた状態で飛び立った。

 ヴァージン・ギャラクティック社は「現地時間午前7時5分(日本時間同日午後11時5分)、モハーベ空港・宇宙港(Mojave Air and Spaceport)から商業有人宇宙船VSSエンタープライズが離陸した」と声明を発表し、母船WK2と宇宙旅行船SS2が結合した状態での初めての試験飛行が「成功した」と述べた。

 VSSエンタープライズの機体設計は前年12月7日に公開されていた。設計を手がけたのは、航空宇宙エンジニアのバート・ルータン(Burt Rutan)氏が経営するカリフォルニア州モハーベ(Mojave)の航空機・宇宙機メーカー、スケールドコンポジッツ(Scaled Composites)。ブランソン社長は設計を称賛している。

 将来的には、母船WK2は宇宙旅行船SS2を高度5万フィート(16キロ)まで運び、そこで切り離されたSS2がロケットエンジンで宇宙に到達する。

 ヴァージン・ギャラクティック社は、世界初の民間宇宙旅行会社を目指しており、2010~2011年に試験飛行を予定している。旅費は1人当たり20万ドル(約1800万円)で提供する。

 宇宙旅行の予約など、あまり人気が無いのではないかと思う人がいれば考え直した方がいい。すでに330人を超える人が予約し、同社はこれまでに合わせて4500万ドル(約41億円)の前払金を受け取っている。(c)AFP

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