【1月14日 AFP】欧州南天文台(European Southern ObservatoryESO)は13日、太陽系外惑星の光のスペクトルを初めて直接とらえたと発表した。地球外生命の探索においては画期的な前進となる。

 今回とらえたスペクトルは、地球から約130光年離れた若い恒星「HR 8799」を公転する巨大惑星のもの。「HR 8799」の質量は太陽の約1.5倍で、太陽系を大規模化したような惑星系を持ち、2008年に発見された木星の質量の7~10倍という巨大惑星3個のうち真ん中に位置している。

 スペクトルはチリ・パラナル(Paranal)にある望遠鏡VLT(Very Large Telescope)によって検出されたが、「HR 8799」がこの惑星の数千倍明るいこともあり、「300ワットのランプのそばに立てたロウソクの組成を、2キロ離れた所から分析するようなもの」だったという。

 ESOは、光のスペクトルはいわば「指紋」であり、この惑星の大気の化学元素に関する証拠が隠されているとして、今回の発見の重要性を強調する。

 太陽系外惑星は、1995年に「51 Pegasi b」が発見されて以来、計424個が発見されている。(c)AFP