【12月28日 AFP】超小型モーターによって1秒間に30回という高速で羽根を動かし、空中で羽ばたくことのできる「ハチドリ型ロボット」を千葉大学(Chiba University)の劉浩(Hiroshi Liu)教授(46)らのチームが開発した。

 ハチドリとほぼ同じ大きさで重さは2.6グラム、翼は4枚。搭載している赤外線センサーによって上下左右に向きを変えたり、回転翼を使った8の字飛行はヘリコプターよりも安定しているという。

 劉教授は、実際の生物から着想を得たロボットの開発を専門にしてきた。製作過程では、まずは自然の生物形態から有効なメカニズムを学ばなければならないが、そこから自然を超えるものに発展させていきたい、と教授は語る。

 空中の一点で止まったままでいられるロボットが次の目標で、これに超小型カメラも搭載したロボットを2011年3月までに完成させる計画だ。

 2億円以上かけて開発されたこのロボットは、倒壊した建物に閉じこめられた人の救助作業や、警察の犯罪者追跡、さらには火星探査などでの使用が期待されている。(c)AFP