【12月8日 AFP】コインを投げて、その表裏で物事を決定する「コイントス」は、サッカーの試合などでおなじみだが、実はこの「コイントス」の結果が必ず偶然性に基づくものではなく、「表」または「裏」が出るよう簡単に操作可能だとする研究結果が、7日発行のカナダの医学誌「Canadian Medical Association JournalCMAJ)」に発表された。

 コイントスは、古くは紛争の解決手段として用いられ、スポーツ競技で先攻や後攻を決めたり、無作為性が必要な調査研究などでも活躍。人為性が働かないことから「公平な調停役」と考えられてきた。

 だが、カナダ・ブリティッシュコロンビア大学(University of British Columbia)の研究チームは、最小限のトレーニングでコイントスの結果を左右できることを実証した。

 研究チームは、バンクーバー(Vancouver)の耳鼻咽喉(いんこう)科研修医13人に対し、コインの「表」が出るよう意識しながら、計300回コインを投げてもらった。すると、13人とも「表」が出た回数が「裏」の回数を上回った。うち7人では、「表」の回数が「大幅に」上回り、うち1人は「表」の確率が68%に達した。

 決まった面を出す秘訣は、投げる高さ、スピード、コインの回転数、コインをキャッチする方法にあるという。

 研究チームは、「コイントスの操作のコツを簡単に説明したあと、たった数分間の『練習』時間を与えるだけで、半数以上は希望する面を出すことが可能となる」と話している。(c)AFP