【12月4日 AFP】(写真追加)太陽エネルギーのみを使うソーラー飛行機「ソーラー・インパルス(Solar Impulse)」の試作機の飛行実験が3日、スイス・チューリヒ(Zurich)近郊で行われ、短時間ではあるが初めて空を飛んだ。

 試作機は1人乗りで、翼幅はエアバス(Airbus)A340型機と同じ63.4メートルもあるものの、重量は1600キロと中型車程度だ。ドゥーベンドルフ(Duebendorf)空軍基地で行われた実験では、滑走路の約1メートル上空を400メートルほど安定した飛行を行った。

 試作機は太陽エネルギーを動力とするが、夜間飛行などに備えて4個の電気モーターとバッテリーも装備されている。開発したソーラー・インパルス社は、将来的には世界を飛び回る商用機に発展させたい考えで、それよりやや小さい試作機では、主に飛行機の建造・制御・夜間飛行のための最先端技術の確認が行われる。 

 夜間も含めた初の36時間ノンストップ飛行は、来年春にスイスで計画されている。2012年には世界5都市で飛行実験を行う予定だ。(c)AFP