【11月21日 AFP】欧州合同原子核研究機構(European Organisation for Nuclear ResearchCERN)は20日、スイス・ジュネーブ(Geneva)近郊にある世界最大の粒子加速器「大型ハドロン衝突型加速器(Large Hadron ColliderLHC)」が稼働を再開したと発表した。

 CERNのスポークスマンは、午後4時(日本時間21日午前零時)ごろ、最初のテストを開始したと発表した。このテストは1秒未満の短い時間だったが、注入した粒子が全長27キロのLHCを半周、あるいは1周するのに十分なものだったとしている。

 その後CERNのロルフ・ホイヤー(Rolf Heuer)所長が、粒子ビームを周回させることに成功し、予想より早く次のステップに進むことができたと述べた。

  LHCは2008年9月10日、最初の粒子ビームを周回させたが、そのわずか9日後から相次いで技術的トラブルに見舞われ、再開までに14か月かかった。

 LHCは宇宙創成の謎と、物質の基本的なしくみを解き明かすことをめざし、20年の歳月と60億スイスフラン(約5200億円)を費やして建設された。(c)AFP