【6月18日 AFP】中国政府がPCへの搭載を義務化したフィルタリングソフトについて、米国の企業が16日、自社のコードが無断使用されていると語った。

 PC向けの「ペアレンタルコントロール(親による閲覧制限)」を専門とする、米カリフォルニア(California)州南部のソリッドオークソフトウエア(Solid Oak Software)は、米国のPCメーカーに対し、中国市場へ出荷するPCに、インターネットへのアクセスを制限するフィルタリングソフト「グリーンダムユースエスコート(Green Dam Youth Escort)」の搭載を行わないよう要請した。同社は、法的措置または外交的解決を検討しているという。

 ソリッドオークの設立者で社長のブライアン・ミルバーン(Brian Milburn)氏は、「純然たる著作権侵害だ」と語る。

「われわれの製品は、親たちのためのツールで、子どもたちが行ってはいけないネット上の場所に、子どもたちを行かせないようにするためのものだ。大陸を丸ごとフィルタリングするためのものではないし、われわれはそのような行為を信じていない」

 ソリッドオークは長年にわたって、ペアレンタルコントロール・ソフトの「サイバーシッター(CyberSitter)」を開発してきた。このソフトは、PCにインストールすることで、子どもがインターネット上で出来ることを制限することができる。

 一方、「グリーンダム」ソフトを開発した中国のJinhui Computer System Engineering社は、著作権侵害について公式に否定した。

 中国政府は、PCメーカーに対し、7月以降に市場に並ぶ予定のPCにグリーンダムをプリインストールするよう求めている。(c)AFP