【4月21日 AFP】酔っ払っていたから、(相手の女性が)未成年だとは気付きませんでした――英国の臨床心理学の専門誌「ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・クリニカル・サイコロジー(British Journal of Clinical Psychology)」に20日発表された研究結果は、そのような言い訳が一切通用しないことを示している。

 多くの国の法では、未成年との性交渉で訴えられた男性が無罪を主張する際、相手が未成年であることに気付かなかったことを「正当な理由」にできる。その場合、男性がどの程度アルコールを飲んでいたかや、女性がどの程度化粧をしていたかといった要素が加味されることになる。

 しかし、英レスター大学(University of Leicester)がこのほど行った実験では、男性はどんなに酔いつぶれていても、女性の年齢に関する「鑑識眼」は冴え渡ったままだという結果が得られた。

 研究チームは、男女半々の20-60代の計240人に対し、女性の写真10枚を見せ、それぞれについて年齢と魅力の度合いを回答してもらった。写真の女性は全員が17歳だが、一部の写真には実際より年下または年上に見えるように、デジタル処理を施した。

 また、被験者は全員が異性愛者で、うち半数には、実験の前にアルコールを摂取してもらった。

 その結果、アルコールを摂取した女性では、デジタル処理にややごまかされる傾向があることが分かった。しかし男性では年代に関係なく、いかにアルコールの摂取量が多くても、女性の年齢に対する鋭い判断が衰えないことが明らかになった。

 以上から、研究チームは「アルコールの摂取や化粧といった要素は、男性が相手の年齢を判断する際に影響しない」と結論付けている。

■「酔っぱらうとどんな女性も美人に見える」はウソ

 実験では、アルコールを摂取した被験者では、写真の女性の魅力を低めに評価する傾向があることも明らかになった。酔っぱらうとどんな女性も美人に見えるという、いわゆる「ビール・ゴーグル」効果は、存在しないということになる。(c)AFP