【1月20日 AFP】イタリア・フィレンツェ(Florence)にある科学史博物館(Institute and Museum of the History of Science)の科学者らは、17世紀の同国の天文学者ガリレオ・ガリレイ(Galileo Galilei)が、病気によって徐々に視力を失っていったにもかかわらず、どのようにして画期的な理論を構築したのかを解明するために、ガリレオのDNAを利用しようとしている。関係者が19日、明らかにした。

 科学者らは、ガリレオが彼の望遠鏡を通して見ていたものを正確に解明するために、遺体を掘り返すことを希望しているという。

 科学者らは、眼科医などが遺伝的なものだと指摘するガリレオの目の病気について、DNAによる裏付けを得ることができれば、ガリレオが人類の宇宙に対する理解に革命を起こした天体観測を行った際の条件がより明らかになるとしている。

 また、ガリレオが見ていたものを再現するため、研究チームはガリレオが使っていた望遠鏡の正確な複製品を作製したという。

 関係者によると、科学者らはこの研究プロジェクトに必要な30万ユーロ(約3500万円)の資金を1年以内に集め、さらに、フィレンツェのサンタ・クローチェ聖堂(Santa Croce Basilica)にあるガリレオの墓を開けるために、行政上の問題を乗り越えなければならないという。(c)AFP