【10月29日 AFP】かつて『レディー・イン・レッド(赤いドレスの女)』というバラード曲が大ヒットしたが、このタイトルに全く新たな意味が付与されることになった。男性にとって、赤いドレスを着た女性は「ホット」である、科学的に言えば「魅力的に見える」という研究結果が、28日発表されたのだ。

 米ロチェスター大学(University of Rochester)の研究チームは、若い男性を対象に、「女性を見る目」に赤色がどのような影響を与えるかについて5種類の心理実験を行った。

 実験では、そこそこ魅力的な女性の写真を、背景色だけ赤色、白色、灰色、緑色に変えたものを、被験者に短時間見てもらい、どれがいちばん魅力的かを答えてもらった。すると、赤い背景の女性で最も肉体的・性的魅力を感じるとの回答が多かった。

 次に、赤いシャツを着た女性と、青いシャツを着た同じ女性を見比べてもらった。すると、被験者たちは「赤いシャツを着た女性の方をデートに誘いたい」と回答した。

■赤色と性的魅力の関係性

 研究者らは、こうした「赤色と性的魅力との密接な関係」には生物学的な根拠があるとみている。 

 たとえば霊長類のメスは、排卵期が近づくと、尻などの身体の一部の赤みが増す。これは、オスの気を引くためと考えられ、実際にオスがこうしたメスに発情する傾向が強いことが、研究で確認されているという。

 研究を主導したアンドリュー・エリオット(Andrew Elliot)教授(心理学)らは、今回の研究で、女性が男性に対して抱いてきた印象、つまり「男は性の領域ではケモノになる」との考えが裏付けられたとしている。

 研究はまた、男性たち自身は「女性には思慮深さと洗練さをもって接している」と考えたがるけれども、彼らの女性の好みは少なくともある程度までは「原始的」であるようだ、と結論付けている。(c)AFP