米国防総省、特殊作戦用「潜水可能な航空機」開発へ
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【10月26日 AFP】米国は、数百カイリを飛行し、荒れた海を越え、さらに潜水し、敵対国の海岸へ特殊部隊を輸送できるような「潜水可能な航空機」の開発を検討している。
米国防総省高等研究計画局(Defense Advanced Research Projects Agency、DARPA)によると、このような機体の開発は今までに一度も実施されたことがない。「なぜならば、潜水可能であることと飛行可能であることとは、全く反対の設計を必要とするものだからだ」
しかし、同省は、10月に提出した提案依頼書で「小規模部隊を密かに沿岸地帯に投入することを可能にし、国防総省に新たな作戦立案を提供することのできる抜本的な新技術」を模索していると述べた。
同提案では、通常の航空機並みの航続距離や速度、ボートの待機能力、潜水艦のステルス性を備えた「潜水可能な航空機」のコンセプトを検証するための、フィージビリティ・スタディ(実現可能性の調査)や実験の実施を求めている。
この「潜水可能な航空機」は、特殊部隊を乗せて作戦区域まで1000カイリ(約1850キロ)の航続が可能で、海面近くの低高度でさらに100カイリ飛行することができ、そして12カイリにわたって潜水することができる性能を持つことになるという。
一般的に航空機の機体は、軽量で浮力があるように設計される。一方、潜水艦は、潜水しつづけるために重量を必要とし、また、水圧に耐えるために厚い船殻を必要とする。
DARPAは報告書のなかで、従来の研究がすべて失敗に終わった理由について、潜水艦を飛行可能にしようとしたからだとした上で、「今回の設計のコンセプトは、空飛ぶ潜水艦ではなく、潜水可能な航空機。重い潜水艦を飛行させるのは困難だとしても、潜水深度を最小限にできれば、航空機のような浮揚性のある乗り物でも潜水可能かもしれない」と述べた。(c)AFP/Jim Mannion
米国防総省高等研究計画局(Defense Advanced Research Projects Agency、DARPA)によると、このような機体の開発は今までに一度も実施されたことがない。「なぜならば、潜水可能であることと飛行可能であることとは、全く反対の設計を必要とするものだからだ」
しかし、同省は、10月に提出した提案依頼書で「小規模部隊を密かに沿岸地帯に投入することを可能にし、国防総省に新たな作戦立案を提供することのできる抜本的な新技術」を模索していると述べた。
同提案では、通常の航空機並みの航続距離や速度、ボートの待機能力、潜水艦のステルス性を備えた「潜水可能な航空機」のコンセプトを検証するための、フィージビリティ・スタディ(実現可能性の調査)や実験の実施を求めている。
この「潜水可能な航空機」は、特殊部隊を乗せて作戦区域まで1000カイリ(約1850キロ)の航続が可能で、海面近くの低高度でさらに100カイリ飛行することができ、そして12カイリにわたって潜水することができる性能を持つことになるという。
一般的に航空機の機体は、軽量で浮力があるように設計される。一方、潜水艦は、潜水しつづけるために重量を必要とし、また、水圧に耐えるために厚い船殻を必要とする。
DARPAは報告書のなかで、従来の研究がすべて失敗に終わった理由について、潜水艦を飛行可能にしようとしたからだとした上で、「今回の設計のコンセプトは、空飛ぶ潜水艦ではなく、潜水可能な航空機。重い潜水艦を飛行させるのは困難だとしても、潜水深度を最小限にできれば、航空機のような浮揚性のある乗り物でも潜水可能かもしれない」と述べた。(c)AFP/Jim Mannion