【9月20日 AFP】 欧州合同素粒子原子核研究機構(European Organisation for Nuclear ResearchCERN)は20日、19日に再稼働したばかりの世界最大の粒子加速器、「大型ハドロン衝突型加速器(Large Hadron ColliderLHC)」に再びトラブルが発生し、修理のため少なくとも2か月は停止させる必要があると明らかにした。

 CERNによると19日午後に発生した実験中の事故で大量のヘリウムがトンネル内に流出したという。予備的な調査の結果、2つの磁石の電気的な接続に問題があり、大きな電流を流したときに過熱・溶解して機械的な故障につながったとみられている。CERNは引き続き本格的な調査を行っている。人間への危険はないという。

 トラブル発生箇所の温度が、修理作業ができる程度まで温まるのを待つ必要があるため、LHCは少なくとも2か月は停止すると見られる。

 LHCは9月10日に稼働したが、冷却システムのトラブルで17日に停止を余儀なくされていた。19日に再開したものの、今回のトラブルで実験が再び中止されることになった。(c)AFP