【5月31日 AFP】米フロリダ(Florida)州ケープカナベラル(Cape Canaveral)のケネディ宇宙センター(Kenndy Space Center)で31日、国際宇宙ステーション(International Space StationISS)に日本の科学実験棟「きぼう(Kibo)」を運ぶスペースシャトル、ディスカバリー(Discovery)の打ち上げ前の最後の作業が進められている。

 女性1人をふくむ7人の乗組員は31日午前6時30分(日本時間31日午後7時30分)に起床して打ち上げに臨むことになっている。7人のうち5人にとって初めてのスペースシャトル搭乗となる。

 NASAによれば、打ち上げが予定されている31日午後5時2分(日本時間6月1日午前6時2分)の天気は晴れと予報されている。

 今回のミッションでは、子どもたちに科学への興味を持ってもらうための教育プログラムの一環として、ディズニーのアニメ映画「トイ・ストーリー(Toy Story)」のキャラクター、バズ・ライトイヤー(Buzz Lightyear)の約30センチの人形が運ばれる。打ち上げに合わせて31日、NASAのウェブサイトで子ども向けのインタラクティブなプログラムも開始される。

 船外活動は3回予定されており、うち1回では1人の宇宙飛行士がロボットアームに体を固定して約20分間かけて宇宙空間を「車のワイパーのように」大きな弧を描いて移動し、空になった窒素タンクを交換することになっている。

 しかし、今回のミッションの第一の目的は、日本の科学実験棟「きぼう」の設置だ。日本の星出彰彦(Akihiko Hoshide)飛行士の「監督」のもと、全長11.2メートル、14.8トンの実験室が取り付けられる。

 きぼうでは薬学、生物学、バイオテクノロジー、材料工学、通信関連の実験が行われることになっている。きぼうの主要コンポーネントは3度に分けて宇宙に運ばれるが今回はその2回目となる。2009年3月には船外実験プラットフォームなどがスペースシャトルでISSに運ばれる予定だ。

 また、今回のミッションでは、ISSの発電用ソーラーパネルを太陽に向けるジョイント部分の損傷状態の検査と、故障したトイレの修理も行う。(c)AFP/Paul Handley