ラットも「ルール学習」、ヒトやサルと同様に 英研究
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【3月29日 AFP】ヒトの幼児や霊長類、鳥類で知られている、経験した規則を記憶する「ルール学習」を、ラットでも確認したと、英国の研究者が27日発行の米科学誌『サイエンス(Science)』で発表した。ラットにも抽象的な概念を理解できる能力があることを示す成果だという。
英国のロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ(University College London、UCL)とオックスフォード大学(Oxford University)の研究者は、ラットを用いて視覚と聴覚における法則を、エサを使って学習させた。
まず、視覚による法則性の学習状況を確認するため、ラットを3つのグループに分け、明るい状況(条件A)と暗い状況(条件B)を組み合わせて、それぞれABAとAAB、BAAという明度パターン時にエサを与えた。いずれのグループも、別のグループの条件下に置く場合は、エサを与えなかった。数日後、ラットはエサをもらえる条件を区別できるようになり、エサが出てくる条件の場合は、より素早くエサを探すようになった。
次に、聴覚の場合を見るため、高音と低音を明度の実験と同様に組み合わせてラットに聞かせ、エサを与えて音のパターンを学習させた。その結果、音の周波数を変えた場合でも、エサが出てきた高音と低音の組み合わせパターンの際に、エサを確認するようになった。このことから、ラットは聞いていた音のパターンを認識して聞き分け、エサが出てくる組み合わせを学習したと考えられるという。
最後に、再び視覚の実験を実施。食べ物を与えなかったにもかかわらず、以前に学習したエサが出てきた明度のパターンで、エサを探し始めたという。
研究を発表したロンドン大学ユニバーシティ・カレッジのロビン・マーフィ(Robin Murphy)准教授は、「エサが出てきた過去の条件を基に、食べ物を期待する行動を見せた。抽象化された複雑な行動を取ることができるといえる」と話している。(c)AFP
英国のロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ(University College London、UCL)とオックスフォード大学(Oxford University)の研究者は、ラットを用いて視覚と聴覚における法則を、エサを使って学習させた。
まず、視覚による法則性の学習状況を確認するため、ラットを3つのグループに分け、明るい状況(条件A)と暗い状況(条件B)を組み合わせて、それぞれABAとAAB、BAAという明度パターン時にエサを与えた。いずれのグループも、別のグループの条件下に置く場合は、エサを与えなかった。数日後、ラットはエサをもらえる条件を区別できるようになり、エサが出てくる条件の場合は、より素早くエサを探すようになった。
次に、聴覚の場合を見るため、高音と低音を明度の実験と同様に組み合わせてラットに聞かせ、エサを与えて音のパターンを学習させた。その結果、音の周波数を変えた場合でも、エサが出てきた高音と低音の組み合わせパターンの際に、エサを確認するようになった。このことから、ラットは聞いていた音のパターンを認識して聞き分け、エサが出てくる組み合わせを学習したと考えられるという。
最後に、再び視覚の実験を実施。食べ物を与えなかったにもかかわらず、以前に学習したエサが出てきた明度のパターンで、エサを探し始めたという。
研究を発表したロンドン大学ユニバーシティ・カレッジのロビン・マーフィ(Robin Murphy)准教授は、「エサが出てきた過去の条件を基に、食べ物を期待する行動を見せた。抽象化された複雑な行動を取ることができるといえる」と話している。(c)AFP