世界初、ニュートリノが衝突する瞬間の撮影に成功
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【10月24日 AFP】(10月27日一部訂正)仏国立科学研究センター(National Centre for Scientific Research、CNRS)は23日、世界初となる素粒子ニュートリノ(neutrino)が衝突した瞬間の写真撮影に成功したと発表した。
■光速に近い速さのニュートリノを撮影
同センターによると、スイスにある欧州合同素粒子原子核研究機構(セルン、European Organisation for Nuclear Research、CERN)から発せられたニュートリノが、わずか2.4ミリ秒後に730キロ離れたイタリア中部San Grassoにある地下研究施設の検出器に飛び込み衝突した瞬間を撮影したという。
ニュートリノは電荷を持たない素粒子で、人間の体など通常の物質であれば透過する。また、物理学者が「3種類のフレーバー」と表現するエレクトロン、ミューオン、タウの3種類に分けることができる。
セルンは2006年、ジュネーブ(Geneva)近郊に設置された加速器複合体からニュートリノを発射し、San Grassoの研究施設で衝突実験を開始。これまでに数百回の衝突に成功してきた。
研究者たちはSan Grassoの研究施設の検出器を小型のフィルム板で覆い、ニュートリノの衝突時に発生する粒子の流れを高感度で検出するために実験を繰り返していた。これらのフィルム版はブロックと呼ばれ、鉛のタイルで写真フィルムを挟んだもの。
10月2日の午後5時4分(日本時間10月3日午前0時4分)に成功した実験では、San Grassoの研究施設内に設置された6万個のブロックの1つにニュートリノが衝突し、フィルムにミューオンの痕跡を残した。
■宇宙の質量の解明なるか
この実験は、宇宙最大の謎の1つとなっている宇宙の質量を解明する上でも重要な実験だという。科学者が宇宙の可視物質の質量を合計してみると、存在するはずの全物質の質量のわずか10%しかなかった。
長い間、ニュートリノは質量を持たないとされていた。しかし、日本の研究施設スーパーカミオカンデ(SuperKamioKande)での実験によって、ごく微量であるが質量を持っているとする可能性が示され、議論になっていた。
今回のセルンによる実験によってニュートリノに質量があることが証明される可能性があり、これは、宇宙の質量の謎の解明につながると考えられている。(c)AFP
■光速に近い速さのニュートリノを撮影
同センターによると、スイスにある欧州合同素粒子原子核研究機構(セルン、European Organisation for Nuclear Research、CERN)から発せられたニュートリノが、わずか2.4ミリ秒後に730キロ離れたイタリア中部San Grassoにある地下研究施設の検出器に飛び込み衝突した瞬間を撮影したという。
ニュートリノは電荷を持たない素粒子で、人間の体など通常の物質であれば透過する。また、物理学者が「3種類のフレーバー」と表現するエレクトロン、ミューオン、タウの3種類に分けることができる。
セルンは2006年、ジュネーブ(Geneva)近郊に設置された加速器複合体からニュートリノを発射し、San Grassoの研究施設で衝突実験を開始。これまでに数百回の衝突に成功してきた。
研究者たちはSan Grassoの研究施設の検出器を小型のフィルム板で覆い、ニュートリノの衝突時に発生する粒子の流れを高感度で検出するために実験を繰り返していた。これらのフィルム版はブロックと呼ばれ、鉛のタイルで写真フィルムを挟んだもの。
10月2日の午後5時4分(日本時間10月3日午前0時4分)に成功した実験では、San Grassoの研究施設内に設置された6万個のブロックの1つにニュートリノが衝突し、フィルムにミューオンの痕跡を残した。
■宇宙の質量の解明なるか
この実験は、宇宙最大の謎の1つとなっている宇宙の質量を解明する上でも重要な実験だという。科学者が宇宙の可視物質の質量を合計してみると、存在するはずの全物質の質量のわずか10%しかなかった。
長い間、ニュートリノは質量を持たないとされていた。しかし、日本の研究施設スーパーカミオカンデ(SuperKamioKande)での実験によって、ごく微量であるが質量を持っているとする可能性が示され、議論になっていた。
今回のセルンによる実験によってニュートリノに質量があることが証明される可能性があり、これは、宇宙の質量の謎の解明につながると考えられている。(c)AFP