【7月12日 AFP】太陽系の外に存在し水分を含む惑星が初めて確認されたと、欧州宇宙機関(European Space AgencyESA)とロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ(University College London)の研究チームが11日、英科学雑誌「ネイチャー(Nature)」に発表した。

 水の存在は確認されても、この惑星は生命体が存在できる環境ではないという。

 HD189733bと呼ばれるガス状惑星は、木星よりもやや大きく、表面温度は摂氏500~2000度とされ、水は過熱水蒸気の状態で存在するという。

 研究チームによると、こぎつね座の恒星を回るこの惑星は、主星の前面を通過する際に大気中に水が存在していなければ説明の付かない光の吸収スペクトルを示したという。

 地球に到達する恒星の光の変化によって惑星の大きさ、軌道や大気について多くのことが解明されてきたが、水の存在が確認されたのは今回が初めてという。

 チームを率いたESAのGiovanna Tinetti氏は、「惑星を観察する者にとっての悲願は、地球のように大気中に水分を含む惑星の発見。それが見つかれば、太陽系の外に生命体が存在することの証拠となる。太陽系外の惑星で水の存在が確認されたことは、それに向けた大きな一歩となる」と述べた。(c)AFP

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