【6月15日 AFP】国際宇宙ステーション(International Space StationISS)で14日、コンピューター障害が発生したが、数時間後に一部復旧した。米航空宇宙局(NASA)が明らかにした。今年初のスペースシャトルの飛行任務で、断熱被覆の亀裂に続くトラブルとなった。

 テキサス(Texas)州ヒューストン(Houston)で開かれた記者会見で、NASAは、ISS内で酸素と水の供給を制御するロシア製のコンピューターが故障したが数時間後に復旧したと発表した。NASAのBill Gerstenmaier氏によると「状況は安定している」という。

 「トラブルはあったが、それを乗り越える方法が見つかるだろう。時間はある」と述べ、このトラブルが「宇宙ステーションを放棄しなければならないほどの問題を引き起こす可能性は著しく低い」との見解を示した。

 NASAのBill Jeffs広報担当はAFPに対し、この問題は夜間に「コンピューターがオフライン」になることで起こったと述べた。この種の事故は初めてで、今回の任務が短縮される可能性もある。現在のところは、モジュールとロシアの中央コンピューター間での「接続は再開している」という。

 また、Jeffs氏によると「ロシア側の報告では、問題の原因となったのはソフトウエアのトラブルではなく電力の問題だと考えている」と語った。

 宇宙ステーション設計の大部分を担当したEnergia社は14日、コンピューターが停止したのはアトランティス(Atlantis)の乗船員が設置したソーラーパネルが原因だろうとの見方を示した。同社の広報担当はこの新しい「エネルギー供給源」が、宇宙ステーションのロシアと米国区画内の電力供給システムの「繊細な部品に影響を及ぼし異常が発生した」と述べたと、タス通信(ITAR-TASS)が伝えた。(c)AFP