新種の鳥型巨大竜、進化論に変更を迫るか
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【6月13日 AFP】恐竜の化石が豊富に出土することで知られる中国の内モンゴル(Inner Mongolia)自治区で、先史時代の進化論に変更を迫りそうな鳥型の新種巨大竜の化石が発見された。
同自治区のErlian盆地で発掘活動を続けている北京の中国科学院(Chinese Academy of Sciences)の研究者、徐星(Xu Xing)氏が13日に記者会見を行い、報告した。14日に英国の科学誌『ネイチャー(Nature)』に研究結果が掲載される。
発見された新種恐竜は体重1400キロ、体高5メートルで、大型肉食竜ティラノサウルス(Tyrannosaurus)に匹敵する大きさだと推定されるという。約8500万年前に生息したと考えられ、「Gigantorraptor Erlianensis」と命名された。
骨格から、鳥竜が特徴とするくちばしや、まばらに生えた羽毛などを有していたとみられるが、これまでに発見されている他の鳥類に比べ、重さは35倍にもなるという。
徐氏は会見で、「鼻の大きさだけでも豚1頭分ある。Gigantoraptorを発見したときと同じような驚きだ。同類の種に比べかなり巨大。1年をかけて形状や特徴の研究を重ねてきた」と述べた。
ネイチャー誌に掲載予定の論文では、発見された新種恐竜の骨格は、「肉食竜は形状が鳥竜に近づくほど小型化する」としてきたこれまでの進化論と矛盾すると指摘している。
徐氏は2005年、ドキュメンタリー映像の撮影中に初めて、Gigantoraptorの大たい骨を発見しており、自身の研究活動の中でも貴重な発見となった。撮影隊に発掘方法の実演を求められ、掘り起こそうとしたのがその骨だった。
「地表に出ている化石を無作為に掘っていくのです、と言って掘ろうとしたのがその大たい骨だった。われわれも最初はすでに自分たちが発見した種の化石だと思ったが、すぐに新しい肉食竜の部分だと気づいた。肉食竜でこれだけの大きさのものは極めてまれで、それまでにはティラノサウルスだけだった」
徐氏の発掘チームは以降、発掘規模を拡大し、さらに多様な種類の化石を発見した。長期にわたり慎重な検証プロセスを重ね、発見された個体は「約11歳で、成長途上だった」と今回の論文にまとめたという。(c)Guy Newey
同自治区のErlian盆地で発掘活動を続けている北京の中国科学院(Chinese Academy of Sciences)の研究者、徐星(Xu Xing)氏が13日に記者会見を行い、報告した。14日に英国の科学誌『ネイチャー(Nature)』に研究結果が掲載される。
発見された新種恐竜は体重1400キロ、体高5メートルで、大型肉食竜ティラノサウルス(Tyrannosaurus)に匹敵する大きさだと推定されるという。約8500万年前に生息したと考えられ、「Gigantorraptor Erlianensis」と命名された。
骨格から、鳥竜が特徴とするくちばしや、まばらに生えた羽毛などを有していたとみられるが、これまでに発見されている他の鳥類に比べ、重さは35倍にもなるという。
徐氏は会見で、「鼻の大きさだけでも豚1頭分ある。Gigantoraptorを発見したときと同じような驚きだ。同類の種に比べかなり巨大。1年をかけて形状や特徴の研究を重ねてきた」と述べた。
ネイチャー誌に掲載予定の論文では、発見された新種恐竜の骨格は、「肉食竜は形状が鳥竜に近づくほど小型化する」としてきたこれまでの進化論と矛盾すると指摘している。
徐氏は2005年、ドキュメンタリー映像の撮影中に初めて、Gigantoraptorの大たい骨を発見しており、自身の研究活動の中でも貴重な発見となった。撮影隊に発掘方法の実演を求められ、掘り起こそうとしたのがその骨だった。
「地表に出ている化石を無作為に掘っていくのです、と言って掘ろうとしたのがその大たい骨だった。われわれも最初はすでに自分たちが発見した種の化石だと思ったが、すぐに新しい肉食竜の部分だと気づいた。肉食竜でこれだけの大きさのものは極めてまれで、それまでにはティラノサウルスだけだった」
徐氏の発掘チームは以降、発掘規模を拡大し、さらに多様な種類の化石を発見した。長期にわたり慎重な検証プロセスを重ね、発見された個体は「約11歳で、成長途上だった」と今回の論文にまとめたという。(c)Guy Newey