【9月18日 AFP】ブラジルのハッカー集団が、米国によるオンライン通信傍受への報復として米国家安全保障局(National Security AgencyNSA)を攻撃をするつもりが、誤って米航空宇宙局(NASA)のウェブサイトをハッキングしてしまった。ブラジルの報道サイトが17日、伝えた。

 ブラジルのニュースポータルサイト「Uol」の専門ブログは、「一部の活動家が米国の活動に抗議することを決めたらしいが、どうやら標的を見誤ってしまったようだ」と書いた。「彼らはNASAのウェブサイトをハッキングし、『われわれへのスパイ行為を止めよ』とのメッセージを残した」。また、ハッカーたちはシリアに攻撃しないよう米国に要求したという。

 NASA報道官のアラード・ビューテル(Allard Beutel)氏は、ブラジルのハッカー集団が先週、NASAの複数のウェブサイトに政治的なメッセージを載せたことを認めた上で、「主要ウェブサイトやミッション、機密システムには侵入されていない」と述べた。

 ハッカーの攻撃は、ブラジルのジルマ・ルセフ(Dilma Rousseff)大統領の電子メールやブラジル石油公社(ペトロブラス、Petrobras)の通信をNSAが傍受していたとの疑惑が浮上したことを受けたもの。この疑惑は、米当局の監視プログラムを暴露し訴追されたエドワード・スノーデン(Edward Snowden)容疑者から取得した資料に基づいている。(c)AFP