【7月12日 AFP】エドワード・スノーデン(Edward Snowden)容疑者が米当局の監視プログラムを暴露した問題が、ハッカーの年次世界大会「デフコン(DefCon)」における、米当局とハッカーたちとの関係にも影響を及ぼしている。デフコン側が、8月第1週に米ラスベガス(Las Vegas)で開催される今年の大会への参加を見合わせるよう米情報当局に求めたのだ。

「ダーク・タンジェント(Dark Tangent)」のハッカー名で知られるデフコン創設者のジェフ・モス(Jeff Moss)氏は11日、デフコンのウェブサイトで「われわれのコミュニティーは公開性と確かな信頼、相互尊重の精神で運営されている。だが最近の暴露によって、フェズ(米当局)との情報共有や交流を不快と感じるメンバーも少なくない」と説明。米当局が一時的に今年のデフコン参加を取りやめることが、関係者すべてにとっての最善策だと語った。

 20年前に創設されたデフコンは、世界のハッカーたちが集結してアイデアを交換し、ITゲームなどで技術を披露しあう大イベントに成長。最近では米当局とハッカーを隔てていた壁も取り除かれ、ともにサイバー犯罪対策に取り組む場ともなっていた。(c)AFP