【7月4日 AFP】「モジラ財団（Mozilla Foundation）」が開発した基本ソフト「Firefox OS」を搭載した初のスマートフォン（多機能携帯電話）「ZTE Open」が2日、世界に先駆けてスペインで発売された。米アップル（Apple）と米グーグル（Google）が市場シェアの9割を占めるスマホOS市場に、オープンソースの開発を推進する非営利企業がささやかながら進出を果たした。

　価格は69ユーロ（約9000円）で、全機能・アプリケーションのプラットホームとしてインターネットを利用している。スペイン通信大手テレフォニカ（Telefonica）と中国の端末メーカー・中興通訊（ZTE）と提携して開発・市場投入された。
　
「ZTE Open」は、3.5インチスクリーンと容量256メガバイトのRAM、3.2メガピクセルのカメラを搭載。容量4ギガバイトのマイクロSDメモリーカードが1枚付属する。ブラウザーは「Firefox」で、メッセージサービス、電子メール、カレンダー、FMラジオ、カメラ、ノキア（Nokia）製地図情報サービスを備えている。

　テレフォニカ・エスパーニャ（Telefonica Espana）のルイス・ミゲル・ヒルペレス（Luis Miguel Gilperez）社長は声明で、「スマートフォンはもっとオープンであるべきで、ウェブはそれを実現するためのプラットホームだと考えている」と述べた。テレフォニカによると、「Firefox OS」搭載端末は「数週間以内にも」コロンビアやベネズエラなどの他の市場でも発売予定。

「ZTE Open」についてネット上の評価はさまざまだが、ほぼ全てのレビューで低価格な点が高く評価されている。(c)AFP