【6月12日 AFP】米グーグル(Google)は11日、イスラエルに拠点を置くクラウドソーシング地図サービス「Waze」を買収したことを発表した。買収額は明らかにしていないが、推定額は13億ドル(約1300億円)。スマートフォン(多機能携帯電話)やタブレット端末を中心としたライフスタイルにおいて、米アップル(Apple)やフェイスブック(Facebook)の一歩先を進み続けるための動きだ。

 イスラエルの報道機関グローブス(Globes)とカルカリスト(Calcalist)は前週末、無料のアプリ「Waze」の買収額を13億ドルと推定した。ドライバー同士がスピード違反の取り締まりや近道、事故情報などを共有するサービスで、イスラエルでの好評価に後押しされる形で、4年前に米国に進出した。

■ドライバーたちの運転から地図情報を更新

「Waze」はスマートフォン搭載の衛星測位システムを使って自動的に交通の流れを測定したり、地図情報と実際の道路の位置との誤差の修正を行う。ドライバーはただ運転するだけで、Wazeに道路の場所や最適な順路を「教える」ことができる仕組みだ。また、交通事故や好みのスポットなどについて、ドライバーが写真をアップロードして他のドライバーと共有することもできる。

 Wazeの仕組み上、ユーザーは運転する度に最新の道路情報を提供していることになる。この低コストのアプローチで、「Waze」は大手地図情報企業からの有償の地図情報と競争できる最新の地図を作り出している。(c)AFP/Sophie Estienne