【5月2日 AFP】米マイクロブログのツイッター(Twitter)に投稿されたコメントを集め、分析プログラムで解析すると、ある都市、ある州、ある国の「気分」を把握することができる――このようなツールを開発したと米研究チームが発表した。

 このツール、「ヘドノメーター(hedonometer)」はいわば、幸福度測定器だ。先月30日に公開された「www.hedonometer.org」でのプロジェクトは、5年間にわたってデータを収集し、ツイッターに書き込まれた気分の浮き沈みを測定してきた。

 このツールは、英語で投稿された全てのツイートのうちの約10%ほどを解析している。米国のツイートが中心とはいえ、インターネットコミュニティーの気分を把握することが可能だ。

 研究チームによると、ボストン・マラソン(Boston Marathon)爆発事件があった4月15日は、過去5年間で観測された最も悲しい日だった。コネティカット州(Connecticut)ニュータウン(Newtown)の小学校銃乱射事件の日よりもわずかに悲しみが上回ったという。一方、最も幸福な日は、クリスマスや感謝祭などの休暇だった。

 ヘドノメーターは、約1万単語の幸福度を1~9の範囲で数値化。たとえば「happy(楽しい、うれしい、幸せ)」は8.30ポイント、「hahaha(笑い声)」は7.94、「cherry(良いもの)」が7.04。一方で、「crash(衝突)」は2.60ポイント、「war(戦争)」は1.80、「jail(監獄、拘禁)」は1.76などだ。

 ヘドノメーターは現在は英語のツイートのみを対象にしているが、研究チームはグーグルトレンド(Google Trends)や米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)、CNNの書き起こしテキスト、URL短縮サービス「Bitly」に書き込まれた単語などのデータの解析も近いうちに始める予定。また、12言語のデータを解析する計画だという。(c)AFP/Rob Lever