【3月6日 AFP】ドイツ・ハノーバー(Hannover)で開催中の世界最大の情報技術見本市「CeBIT」で、ひときわ大きな人だかりができているのが、コンピューター画面から実際の物体を作り出す3Dプリンターだ。

 独fabbster社が開発したこの機械は、溶かしたプラスチックを厚さわずか0.088ミリメートルの層にして重ね、緻密な造形を持った物体を作ることができる。現在は主に小規模事業主や建築家、デザイナー、エンジニアなどによって利用されているという。

 理論上はどんなサイズの物体も作れるというが、CeBITに展示されていた機械では縦横22.5センチ、高さ21センチまでの物体の製作が可能だ。近く公開される最新版では、複数の色をした物体や、複数の素材でできた物体を一度の「印刷」で作れるようになる予定だという。

「印刷」にかかる時間は物によって異なるが、小さなプラスチック製ボトルであれば1時間ほどで完成する。

 プリンターの価格は1500ユーロ(約18万円)と、趣味で買うには少々値が張るが、値段は徐々に下がるだろうと同社は述べている。(c)AFP