【9月7日 AFP】フィンランド携帯電話大手ノキア(Nokia)が新型スマートフォン(多機能携帯電話)に搭載するカメラ機能のデモンストレーションとして公開した映像が、実は他の機器で撮影されていたことが判明し、同社は6日、謝罪文を発表した。

 問題の映像は、5日に行われた新スマートフォン「ルミア920(Lumia 920)」の発表記者会見で公開された。映像内の窓への映り込みから、この映像が携帯電話ではなく別の種類のカメラで撮影されたものであることが分かった。

 ノキアは謝罪文で次のように述べている。「オプティカル・イメージ・スタビライゼーション(OIS、手ぶれを軽減し暗所での画質を向上する機能)の性能を示すため、OIS搭載により実現できることを再現するビデオを制作しました。結果論ではありますが、このビデオがOISの機能のみを紹介するものであることを明記した免責条項を入れるべきでした。該当するビデオはルミア920で撮影されたものではありません」

 かつて携帯電話市場の世界シェア1位だったノキアだが、ここ数年の業績は低調で、米アップル(Apple)の「iOS」や米グーグルの「Android(アンドロイド)」といった基本ソフト(OS)を搭載したスマートフォンにシェアを奪われている。同社の携帯電話は2008年には世界シェア40%以上を誇っていたが、現在では20%に満たないとも言われている。

 5日に発表されたウィンドウズ(Windows)OS搭載スマートフォン「ルミア820(Lumia 820)」と「ルミア920」は、アナリストらには好感をもって迎えられたが、来週発表されるとみられるアップル製スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の新モデルとの競合は難しいとの予想が大半を占めている。(c)AFP