【7月3日 AFP】米マイクロブログ大手のツイッター(Twitter)は2日、サービスの透明性を高めるための「トランスペアレンシー・レポート」を初めて発表し、今年に入ってから各国政府がユーザー情報の開示やコンテンツの削除を求める要請が急増していることを明かした。

 同社の法務責任者、ジェレミー・ケッセル(Jeremy Kessel)氏はブログ上で、「2012年前半に受け取った政府からの要請は、2011年全体よりも多かった」と発表している。

 要請のほとんどはユーザー数が最も多い米国の政府からで、ユーザー情報の開示要請849件のうち679件を占めた。米政府からの要請に対し、一部または全ての情報を開示した事例は75%だった。

 米国に次いで多かったのは日本政府からの要請(98件)で、英国とカナダ(両国とも11件)が続いた。 

 ケッセル氏はレポートの発表経緯を次のように説明している。「われわれの目標の1つは、ツイッターを自分たちが誇りに思える形で成長させていくこと。この理念は、企業方針の多くを特徴づけ、苦渋の決断をしなければいけない時の指針となっている。アカウント情報の開示要請があったユーザーに対し、法律で禁止されていない限り、要請の事実を積極的に伝えるという長年の方針もその一例だ」

 ツイッターによれば、著作権の侵害などで投稿(ツイート)の削除を求める要請は今年で既に3378件あり、うち38%が削除された。

 裁判所や政府が投稿の削除を要請した事例も6件あったが、米国では1件も無く、要請に従って実際に削除したケースも無かった。(c)AFP