【6月6日 AFP】音楽共有サイト「ナップスター(Napster)」のオリジナル版の創設者たちが5日、米SNSフェイスブック(Facebook)上で使用できるビデオチャットサービス「エアタイム(Airtime)」を立ち上げた。

 ニューヨーク(New York)で開かれた発表イベントには、ナップスターの創設者であるショーン・パーカー(Sean Parker)氏とショーン・ファニング(Shawn Fanning)氏、それに数多くのセレブたちが登場した。

 エアタイムはウェブブラウザを使うビデオチャットで、新たにソフトウエアをダウンロードすることなく即座に利用可能。用意するのはフェイスブックのアカウントとウェブカメラだけだ。

 エアタイムでは友人とのビデオチャットが可能なだけでなく、位置情報やフェイスブックで公開された趣味・関心にもとづいてユーザー同士をつなぐことができる。ユーザーはまず匿名で相手とつながり、自分についての情報を相手に明らかにしたいと思うようになれば公開できるという仕組みだ。

 ショーン・パーカー氏はこう語る。「あなたのあらゆるオンライン上の行動は、あなたがすでに知っている人々に縛られている。だが過去もずっとそうだったわけではない。たとえばインターネットがなければ、ファニングと私が友人になることは決してなかっただろう。わたしたちがソーシャルグラフ(人間関係を通じたネットのつながり)からインタレストグラフ(自分の興味にもとづくネットのつながり)へと進む中、世界には大きな可能性が広がっている。エアタイムでわたしたちが取り組むのはそこだ」

 発表イベントには米俳優ジム・キャリー(Jim Carrey)や米歌手アリシア・キーズ(Alicia Keys)、米俳優ジュリア・ルイス・ドレイファス(Julia Louis-Dreyfus)、米ミュージシャンのスヌープ・ドッグ(Snoop Dogg)らエンタメ界のスターたちもかけつけた。

 ナップスターは1999年、P2Pファイル共有サービスとして立ち上げられ、2001年に米裁判所命令で閉鎖されるまで世界で最も人気のあるサイトの1つだった。その後ナップスターはRoxioに買収され、パーカー氏とファニング氏はいくつかの新興企業に投資。パーカー氏は、フェイスブックの草創期にその株式を取得している。(c)AFP

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