【2月7日 AFP】台湾のあるテレビコマーシャルで米アップル(Apple)の共同創設者・故スティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)氏をまねたコメディアンが登場し、ちょっとした騒動が起きている――CM中、天使の輪や羽をまとうコメディアンに対し、評論家らは遺族への配慮を欠いているとして酷評している。

 ジョブズ氏に扮(ふん)するのは、台湾の有名コメディアン、A-Ken氏。黒いタートルネックにジーンズ姿の同氏は、台湾に拠点を置くアクション・エレクトロニクス(Action Electronics)社の製品を宣伝。当該製品は、米グーグル(Google)のOSアンドロイド(Android)を搭載している。

 20秒のCM中、「新世代のタブレットを紹介します。こいつはすごいぞ」、「新しいタブレットだ!」とA-Ken氏は笑顔で演じている。

 2011年11月に他界したジョブス氏は、生前、グーグルのアンドロイドに対して良い感情を持っていなかったばかりか、その技術がアップルから盗まれたと考えていた。

 同CMについて台湾の作家、吳若權(Wu Ruo-quan)氏は、フェイスブックで「浅はか」と酷評。ジョブズ氏の遺族に対する配慮を欠いていると批判した。

 国内ネットユーザーの大多数も、この度のCMについては批判的な反応を示している。

 スイートハートのハンドルネームを持つあるユーザーは、「ジョブス氏のマネをすることに問題は無いと思う。ただライバル製品の宣伝で行うことは間違っている」との意見を寄せた。(c)AFP

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