【1月9日 AFP】台湾パソコン大手エイサー(Acer)は9日、世界最薄ノートパソコン「Aspire S5」を発表した。

 13.3型ディスプレー搭載で、最も厚い部分でも1.5センチの薄さ。重さは1.35キログラム以下だ。今年第2四半期に5機種を発売予定で、価格は今後数週間以内に発表する。

 年内に予定されている米マイクロソフト(MicrosoftMS)の新OS「ウィンドウズ8(Windows 8)」リリース後は、ウィンドウズ8を搭載する。エイサーの王振堂(J.T. Wang)CEO(最高経営責任者)は、超薄型機種が年内に同社製品ラインの35%を占めるとの見通しを示した。

 またエイサーは、動画や写真、音楽、書類をインターネット上の「クラウド」に保管し、ウィンドウズ8搭載PCや米グーグル(Google)のアンドロイド(Android)搭載端末からアクセスできる無料サービスを、同社PC利用者向けに提供する計画も発表した。

 王CEOは、「マイクロソフトがウィンドウズ機器の対応を行い、グーグルがアンドロイド端末の対応をすると信じている。エイサーは両者の中間部分について対応を行う」「ウィンドウズと、アンドロイドその他のプラットホームがよく連携できるようにするつもりだ」などと説明した。

■「ウルトラブック」「クラウド」、アップルに対抗できるか?

 10日に米ラスベガス(Las Vegas)で開幕する世界最大級の家電見本市CESConsumer Electronics Show)に向けて、メーカー各社は超薄型ノートPC、いわゆる「ウルトラブック(ultrabook)」の新製品を準備している。

 コンサルティング会社クリエーティブ・ストラテジーズ(Creative Strategies)のアナリスト、ティム・バジャリン(Tim Bajarin)氏は、「Aspire S5」こそが米アップル(Apple)の人気ノートPC「MacBook Air」に対抗する初のウィンドウズ版競合製品だと見る。また、「エイサークラウド(Acer Cloud)」サービスについても、アップルの新サービス「iCloud」のウィンドウズ版のようだとの見方を示している。(c)AFP

【関連記事】アップル、新型「MacBook Air」を発売 マルチタッチに対応