そのツイッターアカウント、誰のもの?米IT企業が元社員を提訴
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【12月29日 AFP】米国の携帯端末情報サイトで働いていた男性が、在職当時に使っていたマイクロブログ「ツイッター(Twitter)」のアカウントを退職後も利用し、会社から訴えられた。ソーシャル・メディアのアカウント所有権をめぐる判例になると注目されている。
訴えによると、米カリフォルニア(California)州オークランド(Oakland)在住のノア・クラヴィッツ(Noah Kravitz)さんは2006~10年、携帯端末関連ニュースサイトを運営する「フォーンドッグ(PhoneDog)」(本社:サウスカロライナ州)に製品レビューと動画担当のブロガーとして勤務していた。クラヴィッツさんが使っていた「@PhoneDog_Noah」というアカウントは約1万7000人にフォローされていた。
しかし、クラヴィッツさんは2010年10月に「突然会社を辞めた」。その際、会社側はアカウントを手離すよう求めたがクラヴィッツさんは拒否し、アカウント名を「@noahkravitz」に変更することにだけ応じたという。
クラヴィッツさんは現在ライバル会社「テクノバッファロー(TechnoBuffalo)」に勤めており、問題のツイッター・アカウントを「フォーンドッグの信用を落とすため」に使っていると会社側は主張。クラヴィッツさんに対し、フォロワー1人あたり2.5ドル(約195円)として算出した計34万ドル(約2650万円)、または退職後の8か月について月4万2500ドル(約330万円)の損害賠償を支払うよう求めている。
■アカウント所有権の判例に
フォーンドッグは7月に北カリフォルニア連邦地裁にクラヴィッツさんを提訴していたが、最近になって米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)が報じたことで、訴訟に注目が集まっている。
クラヴィッツさんはNYタイムズ紙の取材に、「折に触れてフォーンドッグのためにツイートする」という条件で円満に退社したと説明。それにもかかわらず訴えられたのは、クラヴィッツさんがフォーンドッグの広告収入の15%を要求したことへの報復だと語った。
一方のフォーンドッグ側は同紙に声明を寄せ、「当社は相当な投資をしてソーシャル・メディア上のフォロワーやファンを獲得し、ブランド認知度を高めてきたのであり、これらは当社の財産とみなされる。当社は、顧客リストや機密情報、知的財産、商標やブランドを積極的に保護する方針だ」と述べた。
知的財産権を扱う弁護士のヘンリー・チットーネ(Henry Cittone)氏は同紙に、ブランディングとソーシャル・メディアのアカウント所有権をめぐって懸念している企業は多く、クラヴィッツさんの訴訟がオンライン社会における判例になると期待感を示している。(c)AFP
訴えによると、米カリフォルニア(California)州オークランド(Oakland)在住のノア・クラヴィッツ(Noah Kravitz)さんは2006~10年、携帯端末関連ニュースサイトを運営する「フォーンドッグ(PhoneDog)」(本社:サウスカロライナ州)に製品レビューと動画担当のブロガーとして勤務していた。クラヴィッツさんが使っていた「@PhoneDog_Noah」というアカウントは約1万7000人にフォローされていた。
しかし、クラヴィッツさんは2010年10月に「突然会社を辞めた」。その際、会社側はアカウントを手離すよう求めたがクラヴィッツさんは拒否し、アカウント名を「@noahkravitz」に変更することにだけ応じたという。
クラヴィッツさんは現在ライバル会社「テクノバッファロー(TechnoBuffalo)」に勤めており、問題のツイッター・アカウントを「フォーンドッグの信用を落とすため」に使っていると会社側は主張。クラヴィッツさんに対し、フォロワー1人あたり2.5ドル(約195円)として算出した計34万ドル(約2650万円)、または退職後の8か月について月4万2500ドル(約330万円)の損害賠償を支払うよう求めている。
■アカウント所有権の判例に
フォーンドッグは7月に北カリフォルニア連邦地裁にクラヴィッツさんを提訴していたが、最近になって米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)が報じたことで、訴訟に注目が集まっている。
クラヴィッツさんはNYタイムズ紙の取材に、「折に触れてフォーンドッグのためにツイートする」という条件で円満に退社したと説明。それにもかかわらず訴えられたのは、クラヴィッツさんがフォーンドッグの広告収入の15%を要求したことへの報復だと語った。
一方のフォーンドッグ側は同紙に声明を寄せ、「当社は相当な投資をしてソーシャル・メディア上のフォロワーやファンを獲得し、ブランド認知度を高めてきたのであり、これらは当社の財産とみなされる。当社は、顧客リストや機密情報、知的財産、商標やブランドを積極的に保護する方針だ」と述べた。
知的財産権を扱う弁護士のヘンリー・チットーネ(Henry Cittone)氏は同紙に、ブランディングとソーシャル・メディアのアカウント所有権をめぐって懸念している企業は多く、クラヴィッツさんの訴訟がオンライン社会における判例になると期待感を示している。(c)AFP