【12月16日 AFP】米SNSフェイスブック(Facebook)は14日、米国とカナダのユーザー向けに、自殺防止ホットラインの提供団体「National Suicide Prevention Lifeline」と提携し、自殺を考えている友人を救う機能をサイト上に設けたと発表した。

 フェイスブックに自殺をほのめかす投稿を見つけたユーザーが新機能を使って「通報」すると、投稿者には自殺防止ホットラインへの電話を勧めるEメールがただちに届けられるほか、クリックするだけでカウンセラーとチャットできる機能もある。

 自殺の電話相談やカウンセリングは、1日24時間受け付けている。

 フェイスブックのジョー・サリバン(Joe Sullivan)最高経営責任者(CEO)は、「自殺防止に取り組むLifelineの協力を得られたことで、フェイスブックのユーザーが最も助けを必要とするときに、迅速かつ有意義な支援の手を差し伸べることが可能になった」と説明した。

 Lifelineには毎月7万件もの自殺相談電話が寄せられているが、サリバン氏によれば、フェイスブック上には直接電話をかけることに抵抗があるとの意見もみられた。フェイスブックの新機能は、こうした人々にも新たな救いの手段を提供するものだと、サリバン氏は意義を強調した。

 米国では毎日、100人近くが自殺で死亡しており、レジーナ・ベンジャミン(Regina Benjamin)医務総監によれば、年間の自殺者数は3万6000人に上るという。(c)AFP