【7月15日 AFP】ウィリアム・リン(William Lynn)米国防副長官は14日、米軍需関連企業のコンピューターシステムが今年3月、海外からの不正アクセスを受け、米国防総省関連のファイル2万4000件余りが盗み出されていたことを明らかにした。

 米国防大学(US National Defense University)で行った国防総省のサイバー戦略に関する講演の中で言及したもの。講演後、リン副長官は記者団に対し、1回の不正アクセスの被害としては過去最大規模で、ハッカーは国家に所属する海外の情報機関によるものとみられると語った。

 米企業や米軍事関連システムへのハッキングをめぐっては、過去数年にわたって中国の関与が指摘されているが、リン副長官は3月の不正侵入については「犯人が何者か、正確なところは不明だ」と述べるにとどめ、特定の国を名指しすることは避けた。(c)AFP