【1月27日 AFP】世界のインターネット利用者が2010年末までに20億人を超え、携帯電話の契約件数は50億件に達したことが分かった。国際電気通信連合(International Telecommunications UnionITU)のハマドゥーン・トゥレ(Hamadoun Toure)事務総局長が26日、発表した。

 ITUがウェブサイトに掲載した最新統計によると、10年末時点のネット利用者は20億8000万人で、世界人口(約68億人)のおよそ3分の1がネットを利用している計算になる。

 一方、携帯電話契約件数は52億8000万人で、09年末の46億6000万件から急増した。

 トゥレ事務総局長によれば、2000年初の世界のネット利用者は2億5000万人、携帯電話契約数は5億人だった。ただ、ITU市場情報・統計部門のスーザン・テルチャー(Susan Teltscher)氏は、携帯電話の成長も鈍化する兆しがあり、2けた成長の時代も終わりに近づいているとの見方を示している。

■増加幅最大はアジア太平洋地域、増加率では旧ソ連・アラブ諸国

 ITU統計で3年前に初めて先進国を上回った途上国のインターネット利用者数は今年、世界の57%に達した。特に、中国でのネット利用増に牽引され、アジア太平洋地域での利用拡大が著しい。

 しかし、人口に占めるネット利用者の割合が最も高いのは欧州で、南北米大陸、旧ソ連の独立国家共同体(Commonwealth of Independent StatesCIS)諸国、アラブ諸国と続く。

 中でもCIS諸国とアラブ諸国は近年、世界でも最も急速にネット利用者が増えている地域。アラブ諸国のネット利用者数は推計8800万人で、ほぼ5年で倍増した。CIS諸国の伸びはさらに急で、ITUでは07年の5100万人から10年には1億2700万人になったと推計。テルチャー氏は、この2地域では元々の普及率が低く、それが成長率の大きさに繋がっていると説明している。(c)AFP