【1月18日 AFP】オンライン上での存在感を高めようと、北朝鮮が一時使用していなかった国別ドメインコードの「.kp」を再び使い始めている。

 IT調査企業IDGのマーティン・ウィリアムズ(Martyn Williams)氏は14日、AFPに対し「北朝鮮はインターネットの力に気づき、ネット上に自らの場所を持ちたいと考えるようになったようだ」と述べた。

 北朝鮮の朝鮮コンピューターセンター(Korea Computer Center)「Naenara」や、対外文化連絡委員会(Committee for Cultural Relations with Foreign Countries)、朝鮮中央通信(Korean Central News AgencyKCNA)などのサイトがオンラインになったという。

■「.kp」 数か月ぶりに復活

「オンライン上のプロパガンダとしては、まだ大幅に拡張したとは言えないが、kpドメインは国のアイデンティティーを強化するものだ」と、ウィリアムズ氏は指摘する。このドメインが復活したのは数か月ぶり。

 韓国当局はkpドメインのウェブサイトをしばらく認知していなかったが、13日に韓国の法律に基づいて国内からのアクセスを遮断した。

 kpドメインは2007年に登録され、ドイツに拠点を置く企業が管理していた。kpドメインではわずかなウェブサイトが運営されていたが、2010年後半になって突然消えていた。ウィリアムズ氏によると、現在のkpドメインはタイの通信会社との合弁事業のもとで再開しているという。

 この数か月、北朝鮮はマイクロブログのツイッター(Twitter)や動画投稿サイトのユーチューブ(YouTube)に公式アカウントを開設するなどしていたが、韓国のウェブユーザーのハッキングを受けて北朝鮮体制に対する批判的なコメントなどが投稿されていた。北朝鮮は前年、米SNSフェースブック(Facebook)にも画像を投稿した。

 オンラインのプロパガンダ作戦に熱心な北朝鮮だが、その一方で、北朝鮮の人々は国外の情報へのアクセスを厳しく制限している。(c)AFP