【12月20日 AFP】オンラインのプライバシーへの懸念が高まる中、ウェブブラウザ「Firefox(ファイアフォックス)」を提供するモジラ財団(Mozilla Foundation)は、来年前半にリリースするFirefoxの新バージョンで、第三者による行動追跡(トラッキング)を防止する機能を盛り込むことを約束した。

 モジラ財団のゲーリー・コバックス(Gary Kovacs)最高経営責任者(CEO)は、米カリフォルニア(California)州マウンテンビュー(Mountain View)の本社で、Firefoxの新バージョン「Firefox 4」の新機能を一部公開し、「『トラッキングさせない』ボタンのようなものを支える技術が必要だ。来年前半に提供を開始する」と語った。

 コバックス氏は、広告やサービスのパーソナライズのためにウェブサイトが集める必要のある情報と、実際にウェブサイトが収集している膨大なデータ量との間に懸念すべき不均衡があると指摘。「広告が悪と言ってるのではない。わたしの行動をトラッキングするやり方が問題だ」と述べた。

「わたしがネットで訪問する場所は、わたしの生き方そのものを示している」と述べ、あらゆる訪問情報を収集するのは「わたし向けの広告を提供するためにしては、膨大すぎる」と語った。

 米マイクロソフト(Microsoft)も今月、ウェブブラウザ、インターネット・エクスプローラー(Internet ExplorerIE)の次期バージョン「IE9」で、「第三者サイトによる行動監視を規制する」ための機能を盛り込むことを発表しており、来年初めに提供されるIE9の試用版に「トラッキング防止機能」を搭載する。(c)AFP/Glenn Chapman